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【平成30年度入社式　　歓迎の挨拶】抜粋

　～　成長・発展に近道は無い、凡事徹底、焦らず地道にコツコツと～

この度は入社式を迎え、心よりお祝い申し上げます。
そして、もう一つの理由で改めて「おめでとうございます」を言いたいと思います。その理由とは、お二人が選ばれた業界が「情報通信業界」であるということに対してです。この世の中には、様々な業界がありますが、その中に於いて、情報通信業界というものは“特別な存在”であろうと私たちは自負しております。
今や「通信」とは単なる通話などの手段ではなく、「なくてはならない、命の、生活のインフラ」であると言えます。IoTの時代に突入していく中、その感は増々強くなってきております。すなわち業界そのもの自体がその社会貢献度が極めて高いのです。そういう業界を、あなた方はお選びになったわけです。社会人とは、「社会に出て、この世の中に貢献する人」ということであろうと思いますが、あなた方は、もう既にその入口に立っているのです。なんと恵まれていることか。ですから、私は、「入社おめでとう」そして更に、「この情報通信業界を選ばれておめでとう」と二重のお祝いを申し上げる次第であります。

さて、皆さん、本日の入社式を迎えるにあたり、卒業後様々な思いをお持ちになられたとい思います。例えば「頑張るぞ、誰にも負けないぞ」「何にでもチャレンジしよう」ですとか、どちらかと言えば少し「気張った、気負った」ような気持でおられるのではないでしょうか！？
そのような心配は全く要りません。「尋常日用の工夫の徹底こそ大修行」という言葉があります。その意味することは、「大人物になるには大いなる修行が必要であるが、それは、日々の何気ない良い習慣の積み重ねによって成されるものである」という意味でありまして、決して大がかりな装置は必要では無い、ということであります。

以下のようなお話を紹介致したいと思います。
昔、とある高名な僧侶のもとに、若い修行僧がやってきて、弟子入りを申し出ました。そしてその修行が始まる初日、若者はワクワクして待っておりました。
「空を飛ぶ、岩を砕く、滝に打たれる・・・」のか！？
その若者の前にやってきた僧侶は開口一番、「朝食は摂ってきたのか？」と。
若者は「はい」と答えました。次に「食器は綺麗に洗ったか？」と。同じく「はい」と答えました。すると今度は、「では片づけたのか？」と。同じく「はい」と答えました。
あまりにもバカバカしい質問に、若者はあきれ返って、もう帰ろうと思いました。すると、僧侶は目を見開き、若者に向かって一喝しました。
「尋常日用の工夫の徹底こそ大修行なり！」と。

（日々の当たり前のことを徹底して実行し、継続していく事の積み重ねが大きな成長へ繋がっていく）　いかがですか？なるほど、と思わせる寓話ですね。

まずは、「明るく挨拶する」「メモを取り一度言われたことは忘れない」「時間を守る」・・・など「日頃の基本」をしっかり実行して欲しいと思っております。
毎日、毎日その日々、汗をかき、地道にコツコツと努力を積み上げていく。しかし、それを継続していく中で、ある瞬間、「水が沸騰して水蒸気という気体に変化する」ように、「あなたは見違えるほどに変貌していく」、私はそう思っております。

会社生活とは、決して楽しいことだけではありません。特に当初は、どちらかと言えば「嫌だ、つまらない、退屈だ、こんなはずではなかった、自分の可能性はこの程度では無い・・・」などと思うことの方が多いかも知れません。しかし、そういう時に踏み留まって、辛抱出来るかどうか、にあなた方の未来はかかっている、と思って下さい。ことわざに「石の上にも三年」という言葉がありますが、最低でも、5年、いや10年は踏み留まって下さい。そうすると、その先には、今度こそ楽しいこと、充実した日々が必ずやってきます。そこまでの経験・心境に到達出来て、はじめて社会人になったと、自信をもって言い切れるものではなかろうか、と私は思っております。

まして、これからは、皆さんは、お客様をはじめとする他人様・他社様から「お金を頂く」という立場に180度転換するのです。このお金を頂く立場になる、ということは生易しいことではありません。その為に、これから新たな「勉強」がスタートします。そこには、学校のように、担任の先生がいるわけではありません、教科書があるわけでも、定期的に試験があるわけでもありません。自分で、頭を使い、手足を動かし、時に反省し、悩みながら、個々人が自力で身に付けるしかありません。言わば「人生の勉強」のスタートなのです。

社会人として生き抜いていくという道は決して安易なもの簡単なものではなく、甘くはないのです。私達も未だ道半ばです。数ある会社の中から、当社を選んでくれて有難う。これから共に歩んで参りましょう。本日は、おめでとうございます。

平成30年4月2日
ユイコムネットワークス㈱
代表取締役社長　木内久雄

以上